脇役の一人で。

最近は、友達からのメールが全然来なくなって、来てもアドレス変更のそっけない(そして大衆に向けた中の一つの)メールばっかりで。
昨日のメールもそれだった。
唯一つ、例外があって、差出人の苗字が変わっていたこと。


結論から書いてしまえば、4月に入籍したとのこと。
へー。
にゅうせきー。


結婚すると、何が変わるかというと、もう結婚相手以外と恋愛は不倫となることで。
・・・あってるよな?そんなこと今まで考えたこと無かったので。
エロゲで言えば、攻略対象外。フラグ折れ。
まあそんなとこか。


何故この僕が他人の苗字が変わることというだけの入籍でここまで拘るかというと、彼女のことが本当に好きだったのだから。
最近はメールも会ってもいない。あ、でも去年の11月に先輩の結婚式の3次会でちょっと会ったか。でもアイツが遅れてきて僕もその日に東京に帰るかなんかで一言も話さなかった。まあそんな感じ。婚約者がいるとか、彼氏がいるとか、全然知らなかった。
学生時代、これでもかというぐらい振られたので、今更、結婚だの離婚だの性転換などどうってこと無いのだが、いざなってみると凹む。心の、片隅の1%では、逆転サヨナラ満塁ホームランを打つ夢を見ていた。


つまるところ、僕は失恋したのだ。こんな年になってまでして。
かすかな希望さえも、バッキバキに折れた。
久しぶりの失恋だ、というか、ここ数年恋愛すらしてないのか。


不思議と悪い気はしない。
むしろすがすがしい。前を向いて歩こうと思える。
青春というのはこうやって少しずつ『あの頃』になっていくのだな。
もしまた会える機会があったら、少しでも立派な男になっているように。
名も無い脇役の一人でいい。
彼女のこれからの人生を、ただひたすら祈る。


いい加減自分も、まともな恋愛をしなきゃな。
泥臭くて、泣きながら、悩みながら、最後に振られる、そんな日々を。